近年、日本の食文化の急激な欧米化に伴い、軟食化傾向が著しくなっています。
それはお子様の発育にも影響を及ぼしており、骨の発育時期によく噛んで顎を鍛えることができないと、お口の機能が低下し、顎の発達も不十分になり、永久歯が生えてきても十分なスペースが足りなくなってしまいます。
すると、狭いスペースに無理矢理生えてこようとするために、乱れた歯並びになってしまいます。
日本人の骨格は、もともとアーチが狭いため、顎が大きくアーチが広い欧米人と同じ様な食事では、顎を十分に発達させるだけの咀嚼回数に満たないのです。
矯正治療Orthodontics
小児矯正
小児矯正をは何歳から始めたらいいの?
小児矯正とは大人の歯(永久歯)が生え揃う前に行う矯正治療です。
お子様の顎は生え揃いだした永久歯と同時に成長します。成長過程においてはある程度成長をコントロールすることができるため、永久歯が生え揃う前に土台を整える治療を行うことができます。
大人になってから歯並びを整える場合は、歯を抜いてスペースを作らなければならないことがありますが、小児矯正ではお子様の成長を味方につけながら歯並びを整えていくことが可能です。
また、永久歯が生え揃った後も歯並びは変化し続けますが、土台をしっかりと整えておくことで大人になってからの不具合を予防することができます。
お子様の成長のスピードは個人差がありますので、治療の開始時期も様々です。
また、男の子と女の子では成長期も異なり、一般的には女の子の方が成長ホルモンの分泌が盛んになる時期が2~3年早く、終了も早くなります。
下前歯の永久歯4本と、上前歯の永久歯が2本生えてきた頃がタイミングです。
女の子…6~10歳
男の子…7~11歳
お子様から矯正治療を始めるメリット
お子様の歯の生え変わり時期には、顎の発達を視野に入れた1期治療を行います。
この治療を行うことで、大人になってからの治療が100%必要無くなるわけではありませんが、将来的に歯並びや咬み合わせが有利な状態になるように導くことができます。
- Merit1抜歯をする可能性が低い
- 骨の成長期に合わせて顎を広げることで永久歯が生え揃うためのスペースを確保することができ、将来的に抜歯をせずに治療を行える可能性が高まります。
- Merit2永久歯列期での治療期間が短期間で済む
- 永久歯列全体を治療する場合、平均2~3年、20歳を過ぎて初めて治療する方は3年前後かかる場合があります。小児矯正から治療を始めた場合、永久歯列期での治療期間が平均より短くなる可能性があります。
- Merit3装置の取り外しができる
- 当院でメインで行っている床矯正で使用する装置は成長とともに歯の生える位置を誘導する装置です。お子様がご自分で取り外しができる装置なので、お食事の妨げになることがなく、歯磨きもしっかりとすることができるので衛生的です。
小児矯正で使用する装置
拡大床装置
ワイヤーを固定して締め付ける一般的な矯正方法とは違い、取り外しが可能な装置です。中央にあるネジを回して少しずつ装置を広げることでお子様の顎の成長を促します。土台となる骨を拡大するため、将来のでこぼこの歯並びを予防できる可能性が高まります。
当院では、レジン床の色をお子様ご自身に決めていただいております。
拡大床装置の特長
- 顎の成長を促進する
- 付属のワイヤーで前歯の歯並びも整えられる
- 違和感はあるが痛みはほとんどない
- お子様ご自身で取り外しができる
- 歯ブラシでお手入れができるので清潔に保つことができる
- ご自宅で、就寝時のみの使用のため紛失の心配がない
- 全ての永久歯が生えるまで床装置を使用します。
- 使用時間が不十分だと、治療が予定通り進まない場合があります。
- 成長のスピードには個人差があります。
成人矯正
大人の矯正治療に年齢制限はありません。
まずは歯根や歯周組織が矯正治療に耐えられる状態かを確認し、お口の状態によって最適な治療方法をご提案いたします。
大人になっても様々な要因から歯並びは変化し続けます。気になるタイミングも人それぞれですので、少しでも気になることがあれば、諦めずにご相談ください。
悪い歯並び、かみ合わせのデメリット
歯並びが悪いことが与える影響は審美面だけではありません。
- むし歯や歯周病にかかりやすくなる
- 発音に障害が起こる
- 咀嚼機能が不十分になり胃腸への負担が大きくなる
- 顎関節症のリスクが高まる
- 歯の寿命を短くする
など、不正咬合は身体全体にあらゆる支障をもたらします。
下記の症状がありましたら矯正治療をご検討ください。
不正咬合の種類
八重歯·乱杭歯(叢生)
オープンバイト(開咬)
交叉咬合
深いかみ合わせ(過蓋咬合)
すきっ歯(空隙歯列)
正中の不一致
出っ歯(上顎前突)
受け口(反対咬合)
口述术(上下顎前突)
大人の矯正治療の種類
マルチブラケット
歯の表面にブラケットという装置を接着し、ワイヤーを組み込んで3次元的に歯を動かしていく方法です。
対応できる症例が多く微調整が可能で、見た目からかみ合わせまで細かい理想を叶えることができます。
マルチブラケットの種類
スタンダード
透明なブラケットと、シルバーもしくはゴールドのワイヤーを使用します。
ホワイトワイヤー
なるべく目立たない装置を望まれる方におすすめです。審美性があり、遠目では気づかれにくいワイヤーです。
リンガルブラケット
歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着するため、表側からは矯正していることがわかりません。
クリアライナー(マウスピース型矯正装置)
固定式のブラケットを使わず、取り外しが可能な透明のマウスピースを使用する矯正治療です。装置をつけている間もほとんど気づかれることはなく、お食事の際は外すことができるので、食べ物に制限がありません。
また歯磨きの際も外せるのでしっかりとケアを行うことができ、むし歯のリスクを抑えることができます。
- 症例によっては適応できない場合があります。
矯正担当医のご紹介
矯正医 鳥巣 隆弘 Torisu Takahiro
矯正スタディーグループTODセンター代表くわしくはこちら
日本人は誰もが歯並びの悩みを持っているものです。
矯正治療によって予想以上の結果を生み出すことも不可能ではありません。
少しでも気になるようでしたら、是非一度ご相談下さい。
そしてご自身の状態をよく認識して下さい。
お子様から成人まで、状況によって提供させて頂く治療内容も異なります。ご自身の認識は、早期に越したことはありません。当院の矯正治療は、患者様の納得・協力のもとに提供させて頂いております。
歯並びの悩みが少しでも減少する地域を目指して精一杯矯正治療を提供させて頂きます。
略歴
- 愛知学院大学歯学部 卒業
- 歯科医師免許取得
- 新潟大学大学院 矯正学分野 入局
- 欧州学会誌へ学位論文を投稿。
歯学(矯正)博士号取得 - 新潟大学 矯正学分野を6年の経験を積み、更なる向上心を持って退局
- 都内 矯正歯科医院で研鑚
- 深津歯科・矯正歯科(愛知県) 開業
- トリス矯正デンタルクリニック 非常勤
資格
- 日本矯正歯科学会 認定医
所属学会
- 世界矯正歯科学会(WFO)会員
- 日本歯科審美学会会員
- 日本成人矯正歯科学会
- 日本顎変形症学会
- アメリカ矯正歯科学会(AAO)
- 日本舌側矯正歯科学会
矯正医 平尾 大介 Hirao Daisuke
略歴
- 日本大学歯学部 卒業
- 東京都の歯科勤務
- トリス矯正デンタルクリニック 勤務
所属学会
- 日本口腔外科学会